3分30秒で読めます! 先週の運営支援ブログ・短縮版(2025年7月27日~8月2日)

 あい和学童クラブ運営法人は「運営支援ブログ」で、放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)全般に関して提言や意見を行っています。2025年7月27日から8月2日までに掲載したブログの内容をご紹介します。興味がそそられるテーマがございましたら、ぜひその日の弊会ブログをご高覧ください。
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※基本的に運営支援ブログでは、学童保育所について「放課後児童クラブ」(略して児童クラブ、クラブ)と記載しています。放課後児童クラブはおおむね学童保育所(放課後児童健全育成事業を行っている施設に限る)と同じです。
※運営支援ブログは、投稿数1,000記事を超えました。放課後児童クラブ(いわゆる学童保育所)について知りたいことは、運営支援ブログにお任せください!

・今でこそ、児童クラブの仕事は育成支援として専門的なアプローチがなされていますが、かつては「こどもの見守り」、つまり学童保育所という場所でのみんなのお母さん、という位置づけが社会全体で暗黙の合意として存在していたのではないでしょうか。ゆえに、専門的な知識や資格は不要であって、むしろ子育てが一段落した女性に向いている「仕事」という理解が広くなされていたのではないかと私は想像します。児童クラブにおける労働時間が他の業態と比べて比較的に短いことから家計の補助的な収入で十分な女性の就業形態にぴったりだったので女性が多く働くことになったとしても、それは、就業の構造として女性にたまたま向いていただけで、仕事の内容が女性向きだったから、とは私には思えませんし、その考えは違うというのが私の立場です。こどもを支援、援助するに男性だから女性だから向いている、向いていないというのは、私には実感としても認識を得ていません。(7月28日掲載)

・ 東京都小金井市のスポーツクラブのプールで、活動中だった児童クラブのこどもが溺れ、亡くなる重大な死亡事案がありました。調査委員会のような第三者機関による徹底した事案の究明と再発防止の提言は、必ず小金井市には行っていただきたいと、運営支援は強く要求します。次の点を本事案でプール活動を行った児童クラブ組織がしっかりと認識し、実施していたかどうか私(萩原)にはとても気になります。
1 プール活動について、児童クラブ側はしっかりとした活動計画を立てていたかどうか。事故防止に関わるマニュアル類を整備していたかどうか。活動場所であるプールの下見をしていたかどうか。
2 マニュアルや万が一の時の対応について、活動の直前に児童クラブ職員同士で共有していたか。監視業務を代行、委託するスポーツクラブの職員とも共有していたか。
3 この活動において児童クラブ職員の安全管理面で最も重視していた任務は何だったのか。何を重視しようと考えていたのか。その上で、プール活動では1人でも多くの大人の監視が必要だが本事案において児童クラブ職員は監視業務をさしおいても他に必要な任務があったのか。
4 プール活動に参加した児童の数(17人?)と、大人の監視の人数について、その監視人数で実施することを決めた判断の根拠は?
5 プール自体の情報(水深、使うエリア)を保護者に知らせていたのか。保護者が自分のこどもの泳力を把握していれば、事故を恐れて活動参加を取りやめた可能性もある。プール自体の情報を児童クラブ職員は「事故の起きやすさ」の点で、どう評価していたか。
6 プール活動に参加した、こどもの泳力を、自己申告のみならず保護者、小学校に問い合わせる等、児童クラブ側は把握していたのか。プール活動参加に関するこどもの意志は尊重されていたか。当日の体調はどうか。プール活動直前の体調について個々のこどもに確認をしたのか。(7月29日掲載)

・こども家庭庁が今年5月時点の児童クラブ実施状況の速報値を公表しました。登録児童数は過去最多、待機児童数はやや減少しました。しかしこれには疑義があります。子ども家庭庁の定義では、待機児童数は、児童クラブに入所の申込をしたが入れなかったこどもの数となります。しかし、児童クラブに入れなかったというのは必ずしも入所申請をしたこどもだけではありません。「本当は児童クラブを利用したいのだけれど、高学年が退所しないと新1年生を入所させられないので」と児童クラブ側に言われて、やむなく、自主的に退所の手続きをした場合。これも事実上、待機児童ですが国の調査では計上されません。「そもそも、入所したくても小学4年(又は3年、5年など)以上のこどもは受け入れ対象ではない」として強制的に児童クラブの利用ができなくなる場合。これも待機児童ですよ。東京都内には小学6年生まで利用できる児童クラブは案外と少ないのです。児童福祉法で、放課後児童クラブは小学生が対象と2015年から変わりました。法の趣旨と反することを堂々と実施ているのは、法治主義からすると残念です。(7月30日掲載)

・神奈川県相模原市で民間の児童クラブ職員がこどもへの性暴力の疑いで逮捕されました。運営支援は疑問点を以下に指摘します。
・この施設の設置運営主体(つまり事業者)は、少なくとも数か月にわたってこどもへの性虐待が行われていた可能性が極めて高いことを、事業者側で気づくことができなかった。事業者組織として、こどもへの虐待に関する感度、関心がそれほど高くなかったのではないかとの疑問がある。
・児童虐待、こどもへの性暴力について、絶対に起こさないという事業者の強い意志を職員に伝えていたのかどうかが疑問。研修は定期的に行っていたのか。
・被害に遭ったこどもは保護者に伝えたという。事業者は、定期的に、こどもからの意見聴取をしたり、「こまったことを教えてください」として匿名の意見提供を求めたりした機会をもっていなかったのか。
・実際にこどもへの支援、援助に関わる職員が相互に互いの業務遂行状況について関心を持っていたのかどうか。
・相模原市は施設の運営事業者にどれほどの関与をしていたのか。定期的に状況報告書の提出を求めるなど管理監督の対応を取っていたのか。(7月31日)

・東京都小金井市のスポーツクラブのプールで児童クラブのこどもが溺れて亡くなった死亡事案。このクラブは民設民営です。いま、児童クラブに参入する民間企業は激増しています。一般的にですが、児童クラブの事業で利益を確保するには支出の大半を占める人件費を節約、つまり必然的に職員数を必要最小限に留めることになるのです。事業者によってはさらに時給単価の低下(=利益の確保に貢献)をもくろんでスポットワーカーや資質が向いていない人を雇用することもある。それはすなわち育成支援の質の低下をもたらします。児童クラブが、金の成る木、として見られている時代ですが、大勢のこどもが過ごす施設である以上、こどもの生命身体に関するリスクは徹底的に最小レベルに留める必要がある。その当たり前のことが、見過ごされていなかったか。児童クラブ事業を収益の多角化として考えている事業者、また児童クラブ事業を収益の柱として考えている事業、いずれも補助金ビジネスですが、どうして補助金で収益を得られるか、今一度考えていただきたい。それは、「こどもの安全安心の場を確保し、そこでこどもが成長していくことは、国家社会のために利益となるから」税金が投入されているのであって、児童クラブ事業を堅実に、しっかりと行うことが絶対的な最優先事項であるのです。利益を上げることが最優先ではない。こどもの安全安心を守り、その成長を支えることに全力、全資金を投じ、それで結果的に余ったカネがあればそれは利益として確保して構わない、ということです。(8月1日)

・児童クラブを利用する保護者は、朝や学校の放課後に児童クラブにいったこどもが、夕方や夜になって、元気でいる姿を見ることが当たり前であると信じています。こどもが児童クラブを利用した結果、この世からいなくなる、なんてことは全く想像していません。児童クラブでこどもが命を落とす、児童クラブで起きたことが原因でやがてこどもが亡くなる。あるいは一生ずっと治らない後遺症を負う、ということは、「絶対に」あってはならない。児童クラブ側は、こどもが亡くなるような事故や事案を「起こしてはならない」のです。そのためにも、児童クラブの職員数が充実していることは当然、重要です。保護者のみなさんは、クラブ側に「職員数は何人配置が基準ですか?」とぜひ質問してみてください。(8月2日掲載)

〇2024年3月19日から始めた全国放課後児童クラブデータベースですが、2025年7月27日から8月2日まで19の市区町村を紹介しました。残すところ100市区町村を割りました。あと一息です。終わり次第パワーアップした二巡目に突入します。(紹介済み1,663市区町村/全1,741市町村)
山口県山口市
奈良県山添村
岩手県山田町
福島県矢祭町
神奈川県大和市
鹿児島県大和村
熊本県山都町
奈良県大和郡山市
奈良県大和高田市
山梨県山中湖村
山梨県山梨市
長野県山ノ内町
山形県山辺町
宮城県山元町
福岡県八女市
京都府八幡市
愛媛県八幡浜市
和歌山県湯浅町
茨城県結城市

(ここまで3分30秒)
 ご存じの方がおられたらご教示を。このブログは、ワードプレスを利用していますが、文章や文字をコピーしようとマウスでドラッグしたとき、色が反転しなくなってしまいました。ドラッグした範囲が一目でわかるように反転なり、色が付くようにするには、どうしたらいいのでしょうか。教えてください!

(お知らせ)
<新着情報!> 2025年6月から放課後児童クラブ(学童保育所)の新規設立と日本版DBS制度への対応に際してご相談者様、ご依頼者様からのニーズに万全対応を期すべく「イオリツ行政書士事務所」(佐久間彩子代表)と、業務上において連携することと致しました。
 弊会に寄せられた児童クラブ新規設立のご相談、ご要望に際しては、児童クラブ全般の説明や業務設定の支援を弊会にて行い、クラブ設立に関する具体的な相談や手続きにつきましては、イオリツ行政書士事務所にて対応となります。また、日本版DBS制度につきましては、弊会は事業者の労務関係面の対応助言や必要規程の整備を担当し、イオリツ行政書士事務所が制度の説明や、認定事業者を得るための具体的な手続きの説明や代行面を担当いたします。
 佐久間氏は、「日本一、学童保育に詳しい行政書士を目指す」として2025年度から事業を開始された気鋭の行政書士です。児童クラブに関しても豊富な知識を有しており、また実際に保護者運営系の児童クラブの利用者であり運営にも関わっておられるので、児童クラブに関する業務についてはまさに最適任です。
 児童クラブの新規設立や運営主体の変更の手続き、また日本版DBS制度の全般的な相談には、ぜひとも「イオリツ行政書士事務所」まで、お問い合わせいただけますと幸いです。
「イオリツ行政書士事務所」(https://office-iolite.com/
代表者:佐久間 彩子(さくま あやこ)
所在地:〒231-0048 神奈川県横浜市中区蓬莱町2-6-3 KOYO関内ビル406
 もちろん、イオリツ行政書士事務所は日本版DBS制度についてきめ細やかな事業者様のサポートが可能です。
・認定取得に向けた申請書類の整備/相談
・導入/管理体制の構築、運用のサポート
・職員/保護者向けの説明サポート
・制度や法令に関する最新情報の提供
・就業規則等の整備、労務関係面の対応助言(弊会も連携して対応いたします)
日本版DBS制度についてのご相談は、弊会並びにイオリツ行政書士事務所まで、ぜひご相談ください。(https://dbs.office-iolite.com/)

※新着情報はここまで。「お得情報」が下にあります!

〇弊会は、次の点を大事に日々の活動に取り組んでいます。
(1)放課後児童クラブで働く職員、従事者の雇用労働条件の改善。「学童で働いた、安心して家庭をもうけて子どもも育てられる」を実現することです。
(2)子どもが児童クラブでその最善の利益を保障されて過ごすこと。そのためにこそ、質の高い人材が児童クラブで働くことが必要で、それには雇用労働条件が改善されることが不可欠です。
(3)保護者が安心して子育てと仕事や介護、育児、看護などができるために便利な放課後児童クラブを増やすこと。保護者が時々、リラックスして休息するために子どもを児童クラブに行かせてもいいのです。保護者の健康で安定した生活を支える児童クラブが増えてほしいと願います。
(4)地域社会の発展に尽くす放課後児童クラブを実現すること。市区町村にとって、人口の安定や地域社会の維持のために必要な子育て支援。その中核的な存在として児童クラブを活用することを提言しています。
(5)豊かな社会、国力の安定のために必要な児童クラブが増えることを目指します。人々が安心して過ごせる社会インフラとしての放課後児童クラブが充実すれば、社会が安定します。経済や文化的な活動も安心して子育て世帯が取り組めます。それは社会の安定となり、ひいては国家の安定、国力の増進にもつながるでしょう。
 放課後児童クラブ(学童保育所)の運営支援は、こどもまんなか社会に欠かせない、あらゆる児童クラブを応援しています。

 弊会代表萩原ですが、2024年に行われた第56回社会保険労務士試験に合格しました。これから所定の研修を経て2025年秋に社会保険労務士として登録します。登録の暁には、「日本で最も放課後児童クラブに詳しい社会保険労務士」として活動できるよう精進して参ります。皆様にはぜひお気軽にご依頼、ご用命ください。また、今時点でも、児童クラブにおける制度の説明や児童クラブにおける労務管理についての講演、セミナー、アドバイス、メディア対応が可能です。ぜひご連絡ください。

 放課後児童クラブについて、萩原なりの意見をまとめた本が、2024年7月20日に寿郎社(札幌市)さんから出版されました。本のタイトルは、「知られざる〈学童保育〉の世界 問題だらけの社会インフラ」です。(わたしの目を通してみてきた)児童クラブの現実をありのままに伝え、苦労する職員、保護者、そして子どものことを伝えたく、私は本を書きました。学童に入って困らないためにどうすればいい? 小1の壁を回避する方法は?どうしたら低賃金から抜け出せる?難しい問題に私なりに答えを示している本です。それも、児童クラブがもっともっとよりよくなるために活動する「運営支援」の一つの手段です。どうかぜひ、1人でも多くの人に、本を手に取っていただきたいと願っております。注文はぜひ、萩原まで直接お寄せください。書店購入より1冊100円、お得に購入できます!大口注文、大歓迎です。
 さらに運営支援からの書籍第2弾として、放課後児童クラブを舞台にした小説「がくどう、序」を発売しました。埼玉県内の、とある町の学童保育所に就職した新人支援員が次々に出会う出来事、難問と、児童クラブに関わる人たちの人間模様を、なかなか世間に知られていない放課後児童クラブの運営の実態や制度を背景に描く小説です。新人職員の成長ストーリーであり、人間ドラマであり、児童クラブの制度の問題点を訴える社会性も備えた、ボリュームたっぷりの小説です。もちろんフィクションですが、リアリティを越えたフィクションと、自信を持って送り出す作品です。残念ながら、子どもたちの生き生きと遊ぶ姿や様子を丹念に描いたハートフルな作品ではありません。大人も放課後児童クラブで育っていくことをテーマにしていて、さらに児童クラブの運営の実態を描くテーマでの小説です。児童クラブの運営に密接にかかわった筆者だからこそ描ける「学童小説」です。ドラマや映画、漫画の原作にも十分たえられる素材だと確信しています。
 この2冊で、放課後児童クラブの世界をかなり知ることができると運営支援は自負しています。とりわけ、2026年12月までに始まる、いわゆる日本版DBS制度において、放課後児童クラブと関わりができるであろう弁護士や社会保険労務士、行政書士といった各士業の方々には、放課後児童クラブの世界を知るにはうってつけの書籍となっています。他の業種、業態とかなり異なる、ある意味で異質の業界である児童クラブについて知ることができる、運営支援からの2冊を士業の方々には、ぜひご活用ください。

 「あい和学童クラブ運営法人」は、学童保育の事業運営をサポートします。リスクマネジメント、クライシスコントロールの重要性をお伝え出来ます。子育て支援と学童保育の運営者の方、そして行政の子育て支援と学童保育担当者の方、議員の方々、ぜひとも子どもたちの安全と安心を守る場所づくりのために、一緒に考えていきましょう。セミナー、勉強会の講師にぜひお声がけください。個別の事業者運営の支援、フォローも可能です、ぜひご相談ください。
☆(お得情報!)
放課後児童クラブのエアコン機器の点検と清掃を考えている方に朗報です。弊会をバックアップしてくれている、埼玉県上尾市の「SVシステム株式会社」(埼玉県上尾市の電気・空調設備施工管理会社|点検・修理・メンテナンス|SVシステム株式会社)が、「児童クラブ限定」で、格安にエアコン機器の点検と清掃を承ります。埼玉県や上尾市に比較的近い地域であれば県外でもお伺いできます。見積はもちろん無料です。技術者のスキルは超一流。私が以前、児童クラブ運営事業者だったときからの長いお付き合いです。弊会お問い合わせメールで連絡先をお送りいただければSVシステム社に転送いたします。直接のご連絡も、もちろん大丈夫です。夏前にぜひ、エアコンの点検を!

(ここまで、よくぞこの大変長いブログをお読みいただき誠にありがとうございました。少しでも共感できる部分がありましたら、ツイッターで萩原和也のフォローをお願いします。フェイスブックのあい和学童クラブ運営法人のページのフォロワーになっていただけますと、この上ない幸いです。よろしくお願いいたします。ご意見ご感想も、お問合せフォームからお寄せください。出典が明記されていれば引用は自由になさってください。)